〜ピロリ菌について〜
◆ピロリ菌ってどんな菌?

1980年代に発見された、胃の中に住んでいる細菌です。正式名称はHelicobacter pylori(ヘリコバクター・ピロリ)といいます。近年、研究がすすみ、この菌によって胃潰瘍が引き起こされるということもわかってきました。


◆日本人に多い
ピロリ菌の感染率は、先進国では低く、発展途上国では高い、と一般的にいわれていますが、実は日本は、先進国のなかでは際立ってピロリ菌の感染率が高い国です。
なぜ、日本は感染率が高いのでしょうか?どうやら、第二次大戦がかかわっているようです。戦後の栄養の行き届かない状態で育った世代では感染率が高く、高度成長期から平成世代では、他の先進国と同じように低い感染率となっています。

◆除菌療法が用いられる

2000年から、日本でもピロリ菌の除菌療法に医療保険が使えるようになりました。
除菌がうまくいくと、
●胃潰瘍の再発が抑えられる
●再発予防のためにお薬を飲み続ける維持療法が必要なくなる

といった効果が期待できます。

ただ、自分の勝手な判断で除菌治療のお薬をやめてしまうと、除菌が完全にできなかったばかりか、お薬に対する耐性をもったピロリ菌が出てきてしまい、次の治療にお薬が効かなくなってしまう可能性もあります。

除菌治療を始めたら、医師の指示にしたがい、お薬は最後まで飲みきることが大切です。
また除菌治療が成功した後も胃潰瘍の治療のためにお薬を続けることがあります。

わからないことをそのままにせず、医師によく相談をして、納得のいく治療をうけましょう。

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